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訪日連続フォーラム

 

在宅介護、医療ケアから入院まで

トータル・サービスで高齢者の自立生活を支えるアメリカのNPO

 日本ではこれまで、高齢者福祉といえば北欧のモデルが理想と考えられてきました。しかし、2000年の介護保険の導入にみられるように、措置制度にもとづく行政を中心とした高齢者福祉サービスから、非営利組織など民間のサービス提供の取りくみが重視されるようになり、アメリカの介護、医療システムへの関心が高まっています。「ナーシングホームなどの施設ではなく、自宅やコミュニティで生活したい」と自立生活を求めるアメリカの高齢者にいま、注目されているのが、PACEProgram of All-Inclusive Care for the Elderly)という連邦政府のプログラムです。日本では「包括的ケアシステム」とも呼ばれるこのプログラムは、在宅介護、医療ケアから入院までトータル・サービスで、介護を必要とする高齢者の在宅での自立生活を支える公的システムです。今回、このプログラムを実施しているカリフォルニア州オークランド市のNPOCenter for Elders Independence」(略称・CEI)=高齢者自立センターのスタッフをまねき、フォーラムをひらくことにしました。PACEのしくみやサービス内容は、今後の日本の在宅福祉や地域医療を考えるみなさんが高齢者福祉の未来をイメージするときにも参考になると思います。ぜひ、ご参加ください。


 報告者:Mr. Marvin Gibson
            高齢者自立センター/訪問調査マネージャー
 
日 時 :20021024()
      
午後6時30分〜8時30
 
場 所 :東京YMCA
      
TEL: 03-3293-1912
      
千代田区神田美土代町7-1
        
中央線・山手線・京浜東北線 神田駅西・北口徒歩10
                中央線・総武線 御茶ノ水駅聖橋口徒歩10
                地下鉄丸の内線 淡路町駅出口(A2A4)徒歩5
                千代田線新御茶ノ水駅出口(B6)徒歩5
                都営新宿線 小川町駅出口(B6)徒歩5
                地下鉄銀座線 神田駅北口10
 
参加費:1000(資料代込、寄付として)
 
主 催 :日本太平洋資料ネットワーク
          TEL: 03-3524-8821,  E-mail: jprntky@d2.dion.ne.jp
 
共 催 :市民福祉サポートセンター
      
TEL: 03-5214-6426 URL:http://www.linkclub.or.jp/~ssc/
 
助 成 :国際交流基金日米センター



高齢者の自立生活を支援する

Center for Elders Independence

 1988年に、Community Adult Day Health Services Inc.Over 60 Health Centerというふたつの高齢者団体が協力して設立したNPO。高齢者が地域や家庭で自立して生活できるように、さまざまな援助を提供することが目的です。事業実施にあたり、カリフォルニア州厚生局から、一次医療クリニック、アダルト・デイ・ヘルスケア・センター、在宅介護事業者の認可を受けています。1992年から、連邦政府が認定するPACEProgram of All-Inclusive Care for the Elderly)の実施団体となりました。このプログラムは、介護を必要とする高齢者が地域や自宅で自立生活を送るために必要な包括的なサービスを提供するもので、在宅介護、デイ・ヘルスケア、一次医療、各種セラピー、利用者や家族へのカウンセリング、救急治療、ホームケア、送迎サービスなどが含まれます。現在、これらの包括的なサービスを受ける会員と呼ばれる利用者が約340人いて、平均年齢は80歳くらいになります。会員は一定額を毎月支払いますが、入院治療に至るまで、追加の支払いは不要です。年間予算は1400万ドルで、連邦政府のメディケア(Medicare)=医療保険、とカリフォルニア州政府のメディキャル(Medi-Cal)=低所得者への医療保険、からの収入が大半をしめます。なお、1992年にスタートした時点ではパイロット・プログラムでしたが、1997年から恒久的な事業になりました。

 

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