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  ベイエリア通信1 9/23/01
  皆様

 テロリズムと戦争に反対し平和を求める韓国の女性たちの運動についてお知らせしたいと思います。
 まず、女性たちの組織36団体が「戦争」を終わらせすべてを平和的に解決するこ とを求める女性たちの声明」(下記)をまとめました。
 次に、2001年9月20日、Women Making Peaceなど36団体から100名を超え る女性が集まって、テロリズムと戦争に反対し平和を求める、無言のデモンストレー ションを行いました。
 第三に、9月17日から、Women Making Peace は、テロリズムと戦争を停止し紛争 を平和的に解決することを要求する「ピース・フライヤー・キャンペーン」を始めま した。この運動は、Women Making Peaceと Ohmynews が中心になっています。こ れは、テロリズムと戦争に反対するすべての人々から平和を求める発言を集めようと いうものです。両団体のウェブ・サイトがメッセージを集めています(Women Making Peace;www.peacewomen.com, Ohmynews;http://www.ohmynews.com)。9月22日まで に、3000人を超える人々がこの運動に参加しています。

 ともに平和を求めて力を尽くしていきたいと思います。
翻訳者、 古沢(池田)真里

  「「戦争」を終わらせすべてを平和的に解決することを求める女性たちの声明」

2001年9月18日

 ”わたしたちは、テロリストの攻撃と報復戦争に反対します”

 わたしたちは、このたびのアメリカでのテロリストによる攻撃で被害を受けた方々す

べてに心から哀悼の念をささげたいと思います。  世界中の人々は、2001年9月11日のアメリカにおけるテロ行為に大きな衝撃を 受け恐怖の中におかれています。この想像を絶するテロ行為は、世界中の平和を愛す る人々を震撼させ心痛させています。わたしたち韓国の女性は、韓国の分割と朝鮮戦 争以来ずっと、悲劇と苦しみを味わってきたがゆえに、この大破壊行為によって、家 族、友人、財産を失った人々すべての心の傷と恐怖を理解できます。悲しみの中にあ る人々の心がわがことと感じられます。

 わたしたちは断固として、テロリズム、暴力、戦争に反対します。わたしたち平和を 愛する女性は、テロ行為は根絶されねばならないと確信しています。同時に、テロ行 為を根絶するには暴力をもってしてはならないと確信しています。戦争の形態をとる 報復行為はいかなるものであっても、罪なき人々を苦しめ犠牲にせずにはおきませ ん。わたしたちは、テロ行為と戦争の原因は、憎しみと復讐心にあると考えます。し たがって、わたしたちは、テロリストを罰し、同時にまた、憎しみと復讐心を緩らげ 根絶する道をさがさなければなりません。わたしたちは、テロリズムの原因こそ根絶 されなければならないと考えています。さまざまな紛争は、公正と信頼にもとづい た、話し合い、相互理解、交渉、調停など平和的手段によってもっともよく解決しう るのです。

 わたしたちは、アメリカの側の拙速で過剰な報復を懸念しています。世界中の平和と 正義を支持する人々は、アメリカのブッシュ大統領が、宣戦を布告して以来、いかな るかたちであれ拙速で過剰な報復を懸念しています。アメリカ政府がテロリストと他 の目標を、核兵器を含む新ハイテク兵器をもって予告なしに攻撃するなら、アメリカ でのテロ行為を非難している中東の人々も暴力による報復のサイクルにいやおうなく 巻き込まれることになります。アメリカ政府は、市民が犠牲となる場で、いかなる形 態であっても戦闘行為を開始すべきではありません。そうではなく、交渉への姿勢、国際社会での合意形成、その他の合法的手段がとるべ き道筋です。

 わたしたちは、アメリカによる報復の戦闘行為はいかなるかたちであれ、新たな軍備 競争をあおり、世界的を被う軍国主義を台頭させるのでは、と懸念しています。

 わたしたちは、アメリカによる報復の戦闘行為はいかなるかたちであれ、新たな軍備
競争をあおり、世界的を被う軍国主義を台頭させるのでは、と懸念しています。

 わたしたちは、アメリカがこの戦争を利用して、自らの軍事的勢力拡張とアフガニスタンにおける新ハイテク兵器の実験を図るのではないかと懸念しています。また、世界がこのような戦争に加担する側とそうでない側に分かれるのではないかということも懸念されます。いま、21世紀の始まりあって、わたしたちは、なにを未来の世代に手渡すことができるでしょうか。戦争で荒廃した国土を残すのか、あるいは、平和、平等、繁栄の国土を残すのか。わたしたちは、アメリカ政府に軍事的手段によるのではなくテロを根絶する道を探すよう要求します。人々、他の国々、平和と正義を守る国際機関との話し合いがとるべき道すじです。

 わたしたちは、韓国政府がいかなるかたちであれ報復の戦闘行為に加担することを望みません。韓国政府は、平和を擁護し、朝鮮半島と世界に平和を樹立しなければなりません。わたしたちは、韓国政府に対し、アメリカに対し人道的援助をするよう、また、いかなるかたちの軍事行為にも参加しないよう強く要求します。また、大韓民国と朝鮮民主主義人民共和国の両政府に対し、朝鮮半島と世界に、平和を樹立するため渾身の努力をするよう強く要求します。

 戦争というものをよく知るわたしたち女性は、暴力と戦争によっては平和は達成されないことを確信しています。この確信にもとづいて、わたしたちは、かたく団結してあらゆる戦争に反対し、すべての紛争が平和的に解決されるよう要求します。わたしたちは、世界に平和をもたらし、平和を守るべく、力を尽くします。わたしたちは、韓国の平和団体、市民組織、世界の志しを同じくする組織と手を携えて行きます。

 最後にまた、このたび大きな痛手を受けられたアメリカの人々の心をわがこととして受けとめ理解していることを申し述べたいと思います。

Women Making Peace
Korean Church Women United
Goodfriends
Korean Federation for Environmental Movement
The Korean Council for the Women Drafted for Military
Sexual Slavery by Japan
Minkahyup Human Rrights Group
Korea Women's Associations United
Taegu and Kyungbuk Korea Women's Association United
Pusan Korea Women's Association United
Chonbuk Korea Women's Association United
Kyungnam Women United
Christian Women Minjung Association
Taegue Women's Association
Taejon Women's Association
Pusan Sexual Violence Counselling Center
Pusan Women's Social Institute
Korean Catholic Women Association
Saewoomtuh
Suwon Women's Association
Korean Women's Center for Social Research
Ulsan Women Farmers Association
Cheju Women's Association
Chonbuk Women's Association
Pohang Women's Association
Korea Daycare Center Teacher's Association
Korea Sexual Violence Relief Center
Korea Women Worker Association
Women Link
Korean  Women's Studies Institute
Korean Women Theplogian Association
Korean Women's Hot Line
Korean Diffrerently Abled Women's United
Taegu Houswives Association for Environment

以上36団体

(その2)

テロリズムに対する報復が人権を踏みにじる

               ウィリアム・A.・シャバス
               アイルランド人権センター
               アイルランド、ゴールウェイ

 ブッシュ米大統領やブレア英首相らは、9月11日のテロリストの行為は、民主主義への攻撃と考えて当然と主張した。が、これにより脅かされたのは、民主主義ではなかった。民主主義体制は、はるかにきびしいところを生き延びてきた。民主主義を滅ぼすのは、テロリズムに対する反動行為である。

 近代民主主義は、テロリストを処罰するに完ぺきな司法制度を備えている。この制度により、わたしたちは、かれらを見つけだし、捕らえ、裁判にかけ、至当な刑罰を課す。ロッカビー飛行機墜落事件、ナイロビ(ケニア)とダル・エス・サラーム(タンザニア)の大使館爆破事件の犯人たちに対し、アメリカ・イギリス政府はこのとおりの手順をもって対処した。(ロッカビー飛行機墜落事件とは、1988年、スコットランドのロッカビーで、PAN AM機が爆破され墜落した事件。2人のリビア人が犯人とされた) また、これは、国連が、前ユーゴスラビアとルワンダにおける大量虐殺と人道に対する罪で告発されている人々に対し、行っていることでもある。

 ミロシェビッチが国際法廷で裁かれるのと、巡航ミサイルで殺されるのと、どちらがまっとうといえるであろうか。ロッカビーの被告人2人についていうと、うち一人は、今年初め、スコットランドの判事により、無罪とされた。裁判において暗殺と即刻の処刑を主張する側が勝っていたら、テロリズムに対する民主主義の戦いの名のもとに罪なき人が殺されていたであろう。

 アメリカの政治家の中には、9月11日の事件は”戦争行為”であるとして、刑事裁判は不適当であると主張しているものがいる。しかし、国際法にてらしていうと、まず、実行した「国家」が明らかにされなければならない。個人が構成する集団が、たとえ構成員が多数であっても、”戦争行為”を行うということはありえない。

 テロリストをかくまっている者たちについては、”戦争行為”における共犯者といいうるのではないか。しかし、もっとも近いところでこの大胆にも粗雑な主張がなされたときのことを思い出してみよう。1914年、セルビアのナショナリストがオーストリア皇太子を暗殺したとして、オーストリア・ハンガリーが、セルビアに宣戦布告したときのことである。これによって、NATO条約第5条に相当する当時の条項を根拠とする宣戦布告が待っていたかのように次々と堰をきって発せられた。

 応報の名において行われたテロリズムに対する過剰対応が、いかにしてヨーロッパの青年層まるごと一世代を殺りくしさった一連の歴史的事件を引き起こしたかを振り返ると、わたしたちは戦慄と驚きに捕らえられる。

 犠牲者とその家族の怒りと報復の念は、十分理解できる。しかし、市民を巻き込み、民間の施設を標的とする報復行為はいかなるものも、はっきりと国際法により禁じられている。これは戦争犯罪である。かりに報復が許容されるとして、それは、軍事施設のみを目標とする場合に限る。

 アメリカは、このたびの悲劇の数千の罪なき犠牲者に対する同情を得ようとし、現にそれを得た。遺族の苦しみを見るとき、人々に親しまれたビル群の一角が欠落しているのを見るとき、わたしたちの心は乱される。しかし、犯人を捕まえることにも、起こり得る戦争犯罪を防止することにもならないアメリカの政治プログラムを進めるための、国際的連帯となってはならない。

 さらに、民主主義を守るという旗のもとに策が講じられるなら、けっしてダブルスタンダードがあってはならない。ほんの2年前、現在とは違う状況下でだが、アメリカは、ベオグラードのある民間ビルを、中にテレビ局が入っているという理由で軍事目標であると主張した。アメリカは、この攻撃の犠牲となった民間会社の事務職員たちの死を”付随的被害”といって正当化した。もし、ワールド・トレード・センターを攻撃した犯人たちが裁判にかけられたなら、この先例を引き合いにだせばよい。ベオグラードにおける殺りくの規模は異なるものの、論理はほとんど同じである。

 何度であろうが、繰り返して言う。民間人はいかなる紛争においても犠牲とされてはならない。生きる権利は、数ある人権のうちでもっとも基本的なものである。ニューヨークとワシントンの罪なき数千の民間の人々の生きる権利は、踏みにじられた。しかし、ベオグラード、バグダッド、カブールの人々もまったく同じ権利をもつ。それには何の例外もない。

(筆者は、国際人権法とそのカナダ憲章の作成にあたった。また、パレスチナ占領地
域へのイスラエルの植民を国際法に照らして違法とする、すぐれた論考がある) 

 Here is an excellent commentary on the response to the attack on the World Trade Centre from Professor William Schabas, formerly of Montreal and author of  International Human Rights Law and the canadian Charter. He has done some  excellent work on Israeli's violations of international law with its settlement  policies in the Occupied Territories.

  Human Rights and the Reaction to  Terrorism

  The terrorist acts of  September 11 may well have been an attack on democracy, as George Bush, Tony  Blair and others asserted, but they were no threat to democracy.   Democratic regimes have survived far worse.  It is the reaction to terrorism  that destroys democracies.

  Modern democracies have  perfectly adequate justice systems for dealing with terrorists. We track them down, catch them, bring them to trial and impose fit punishment. That is what the US and the UK did with those responsible for the Lockerbie crash,  and for the embassy bombings in Nairobi and Dar es Salaam.  It is what  the UN is doing for those accused of genocide and crimes against humanity in the  former Yugoslavia and Rwanda.

 How much more healthy it  is for democracy that Milosevic be judged by an international court rather than  murdered by a cruise missile aimed at his home.  As for the two  Lockerbie defendants, one was acquitted by Scottish judges earlier this  year.  Had the advocates of assassination and summary execution prevailed in  that case, an innocent man would have been killed in the name of democracy's  war on terrorism.

 Some American politicians  now argue that criminal justice is inadequate because the events of September 11  were an "act of war".  But according to international law, we must know  what State committed it.  A group of individuals, even numbering in the  hundreds, cannot commit an "act of war".

 Perhaps those who harbour  terrorists may themselves be accomplices in an "act of war".  But let us  remember the last time this bold claim was made, in 1914, when Austria-Hungary  declared war on Serbia because a Serb nationalist had assassinated its  archduke.  It unleashed a cascade of belligerent declarations justified  by an earlier equivalent of article 5 of the NATO  treaty.

 We now look back in horror  and bewilderment at how an overreaction to terrorism, in the name of  punishment and retribution, provoked a chain of events that ultimately slaughtered  an entire generation of European youth.

 The anger and even the  thirst for vengeance of the victims and their families can well be  understood.  But any act of reprisal that takes civilian casualties or is  directed against civilian objects is quite simply forbidden by international  law.  It is a war crime.  To the extent reprisals are allowed at all, they  must target purely military objectives.

 The US seeks sympathy for  the thousands of innocent victims of this tragedy, and they have it.   Our hearts have been broken to see the agony of the bereaved relatives, and  an unbearably sad hole in a beloved skyline.  But international solidarity  should not become a pretext for promoting a US political agenda that has little to  do with catching the perpetrators and preventing future  crimes.

 Above all, if measures are  to be taken in the name of protecting democracy, there can be no room for double  standards.  Only two years ago, in another context, the US argued that a  civilian office building in Belgrade was a legitimate military target because  it housed a television station.  The US justified the resulting deaths of  civilian office workers as "collateral damage".  If those responsible  for attacking the World Trade Centre are ever brought to court, they may invoke  this precedent.  The scale of the killings was different in Belgrade, but the  principle is barely distinguishable.

 Let us recall, again and  again, that civilians must be spared in any conflict.  The right to life  is the most fundamental of all human rights.
 The right to life of thousands of  innocent civilians in New York City and Washington has been egregiously  violated.  But that same right also belongs without exception to civilians in  Belgrade, Baghdad and Kabul.

Professor William A.  Schabas, director, Irish Centre for Human Rights, Galway

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Ariane Brunet
Coordonnatrice - Droits des femmes / Coordinator - Women's Rights
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