サンフランシスコNPO継続インターンシップ
プログラム・レポート
第1回 2001年11月12日〜02年2月1日
▽受入団体と参加者
Center for
Elders Independence 樺木渉
East Bay Resource
Center for Nonprofit Support 南部太志
Institute Laboral
de la Raza 新山清子
Japanese Newcomers
Services: Nobiru-Kai 平野裕詞
Pacific Environment 島村詠介
▽パブリック・プログラム
日 時:2002年1月30日(水)午後6時から
場 所:サンフランシスコのLa
Raza Information Center会議室
テーマ:「労働者の権利」
講 師:Sarah
Shaker, Executive Direcor at Institute Laboral de la
Raza
共 催:Institute
Laboral de la Raza
▽プレスリリース
JPRNが継続インターンシップ、NPOの人材育成と地域貢献めざす
日本太平洋資料ネットワーク(JPRN)は、11月から新しいプロジェクト「継続インターンシップ」を開始した。NPOやボランティア活動に対する関心が日本で高まっていることを受け、東京の国際交流基金日米センターの助成とNPOサポートセンターなどの協力を受け、NPOの人材育成を目指して行うものだ。同時に、ベイエリアのNPOを通じて地域貢献にもなるプログラムにしたい、とJPRNでは語っている。
阪神淡路大震災以降、日本では、NPOやボランティア活動への関心が高まり、三年前にNPO活動を促進するための法律も制定された。JPRNは、過去十年以上にわたり、アメリカのNPOの制度や運営方法を日本に紹介してきた。しかし、法人認定を受けるNPOが増加するなかで、NPOの活動を担える人材の育成を進めるようになった。
「継続インターンシップ」は、アメリカのNPOの運営方法や活動内容などについて研修を受けるため、日本からインターンが渡米。ベイエリアにある五つのNPOに、それぞれひとりのインターンが二カ月余りボランティア活動に従事するもの。インターンシップ終了の一週間前に、次のインターンが渡米、引継ぎを受ける。
「引継ぎを行うことで、前任のインターンの成果を次のインターンが受け継ぐことができ、受入団体の指導の負担を軽減できる」とJPRNの柏木宏理事長はいう。なお、日本からのインターンは、公募のうえ、NPO活動の経験や意欲、英語力などを総合的に判断して選抜される。また、インターンは、来年夏まで四回にわたり渡米する。
インターンの受入団体は、NPOの経営指導組織の湾東リソースセンター(ENRC)、高齢者団体の高齢者自立センター(CEI)、環境保護団体のパシフィック・エンバイロメント(PE)、中南米からの移民労働者の支援組織ヒスパニック系労働研究所(ILR)、日本人渡米者の会ののびる会とバラエティに富んでいる。
最初の一週間、インターンは、NPOの制度や運営方法、アメリカのNPOで働くための心構えなどについてレクチャーを受けた。その後、それぞれのNPOに派遣され、現在、研修を受けている最中だ。なお、インターンは毎週一回、ミーティングを行い、研修先での問題について話しあい、より内容のあるプログラムにするため努力しているという。
「継続インターンシップ」とJPRNへの問い合わせは、電話510−891−9045または電子メールjprn@igc.orgの柏木宏さんまで。
第2回 2002年1月28日〜3月29日
▽受入団体と参加者
Center for
Elders Independence 今野貴子
East Bay Resource
Center for Nonprofit Support 笹間郁子 山下裕介
Institute Laboral
de la Raza 植田博士
Japanese Newcomers
Services: Nobiru-Kai 中村恵美
Pacific Environment 浅井玲香
▽パブリック・プログラム
日 時:2002年3月20日(水)午前11時30分から
場 所:オークランドのプリザベーション・パークの会議室
テーマ:「NPOインターンシップを通じた日米の市民交流の役割と成果」
講 師:Marvin
Gibson, Outreach Manager at Center for Elders Independence
共 催:East
Bay Resource Center for Nonprofit Support
▽プレスリリース
NPOインターンシップについてのフォーラム、オークランドで20日開催
1998年に日本で特定非営利活動促進法(NPO法)が制定され、若者を中心としてNPO活動に対する関心が高まっているが、日本太平洋資料ネットワーク(JPRN)は、3月20日(水)午前11時30分からオークランドのプリザベーション・パークで「NPOインターンシップを通じた日米の市民交流の役割と成果」と題したフォーラムを開催する。
このフォーラムはJPRNが主催している「サンフランシスコNPO継続インターンシップ・プログラム」の一環として行われるもの。現在、日本からの6人のインターン生がベイエリアにある5つのNPOで約2ヶ月間のインターンシップを実施、NPOを通じて地域社会へ貢献。プログラム・リーダーの山下裕介さんは、「インターン生は、フォーラムの開催を通じて、プログラムの計画やファンドレイズ、運営方法を学べる機会にもなります」と述べている。
フォーラムは、3部構成。第1部は、JPRNの柏木宏事務局長による、日本のNPOセクターにとってアメリカのNPOにおけるインターンシップの重要性に関する基調講演。第2部では、インターン生とインターン先NPOのスーパーバイザーから、インターンシップの現状と課題、日本のNPOのインターンを受け入れるメリットなどについてレポートが行われる。そして、最後に、参加者との間で質疑応答とディスカッションが予定されている。
JPRNは、ベイエリアと東京を中心に日米の市民レベルの交流を促進しているNPO。最近では、日本のNPOセクターの人材育成とベイエリアの地域貢献を一体化させた、各種のインターンシップ・プログラムを実施していることで知られている。
フォーラムは、無料で、誰でも参加できる。軽食とドリンクが提供される予定。問い合わせは、電話510-891-9045
ex42 またはE-mail: jprn@igc.orgのJPRNの植田博士さんまで。
第3回 2002年3月25日〜5月31日
▽受入団体と参加者
Center for
Elders Independence 高澤明子
East Bay Resource
Center for Nonprofit Support 伊澤和俊
Institute Laboral
de la Raza 田仲希三子
Japanese Newcomers
Services: Nobiru-Kai 菊地妙子
Pacific Environment 島村詠介
▽パブリック・プログラム
日 時:2002年6月20日(水)午後6時から
場 所:サンフランシスコ日本町のユニオン・バンク社交室
テーマ:「同時多発テロ事件以降のビザの変更について」
講 師:Ivy
Lee, Staff Attorney at API Legal Outreach
共 催:API
Legal Outreach、日本人渡米者の会(のびる会)
▽プレスリリース
同時多発テロ事件以降のビザの変更についての説明会 3日、ジャパンタウンのユニオン・バンクで
オークランドにある非営利の教育団体、日本太平洋資料ネットワーク(JPRN)は6月3日午後6時から7時半まで、サンフランシスコのジャパンタウンにあるユニオン・バンク(1675
Post St., WebsterとLagunaの間)で、同時多発テロ事件以降のビザの変更についての説明会を行う。
説明会では、API
Legal Outreachの弁護士、Ivy Leeさんが講師として招かれ、非移民ビザの変更点に関して解説が行われる。特に、9月11日の同時多発テロ以降、改定が進んでいる商用・観光ビザ(B‐1・B‐2ビザ)、学生ビザ(F‐1ビザ)、短期就労ビザ(H-1Bビザ)に焦点が当てられる予定。説明の後、質疑応答の時間が組まれている
「日本からの渡米者にとって、ビザの変更は重要な問題です。しかし、信頼できる情報を入手することは容易ではありません。このため、観光ビザ、学生ビザ、終了ビザに関して、不安を感じていること、渡米にあたって知っておくべき情報をわかりやすく提供することを目的として、説明会を開くことにしました」と、主催団体のJPRNの柏木宏事務局長は語る。
なお、説明会は、日本人渡米者の会(のびる会)とAPI
Legal Outreachが共催する。参加は無料で、日本語の通訳がつく。「茶菓が提供され、和やかな雰囲気のプログラムなので、少しでもビザに関して興味のある方なら、誰でも気軽に参加してほしい」、と主催・共催団体では呼びかけている。
問い合わせは、電話510-891-9045ex42またはE-mail:info@jprn.orgのJPRNの島村さんまで。
第4回 2002年5月27日〜8月9日
▽受入団体と参加者
Center for
Elders Independence 森本麻子
East Bay Resource
Center for Nonprofit Support 北西由味
Institute Laboral
de la Raza 岡藤麻紀子
Japanese Newcomers
Services: Nobiru-Kai 金子さわ
Pacific Environment 吉田真由美
▽パブリック・プログラム
日 時:2002年8月5日(月)午後1時30分から
場 所:バークレーの60歳以上のビル
テーマ:「ベイエリアのNPOによる高齢者サービスの紹介」
講 師:Marvin
Gibson, Outreach Manager at
Center for Elders Independence
Ruthgrace
West, Volunteer Services Manager, Institute on Aging
Jessica
Soske, Staff Attorney at Legal Assistance for Seniors
共 催:Center
for Elders Independence
▽プレスリリース
日本語による高齢者サービスに関する説明会 8月5日(月)午後1時半からバークレーで開催
オークランドにある非営利の教育団体、日本太平洋資料ネットワーク(JPRN)は、8月5日(月)午後1時30分から3時まで、バークレーの「60歳以上のビル」(サクラメントとアルカトラツの角)において、日本語による高齢者サービスに関する説明会を行う。
この説明会は、イーストベイに住む日本語を話す高齢者もしくはその家族などを対象に、高齢者サービスを行っている団体がそれぞれのサービス内容を紹介するためのもの。各団体の説明の後、質疑応答と茶菓をとりながらの懇談の時間も用意されている。
説明会の企画、準備の中心になっているのは、JPRNのインターン。日本から渡米、ベイエリア各地の非営利団体(NPO)でインターンシップを行っているなかで、「高齢者が豊かな老後を送るために必要とされる、各種サービスに関する情報が必要だが、日本語でまとめて得られる機会が少ないのでは」と感じ、実施を思いついたという。
「説明会で、地元の団体が提供する医療や福祉関係の情報をえて、必要としているサービスにアクセスするお手伝いができれば幸いです」、と主催団体JPRNの柏木宏事務局長は語っている。
なお、この説明会は、オークランドにおいて高齢者サービスを総合的に行っている高齢者自立センター(CEI)が共催する。参加費は無料で、すべて日本語の通訳がつく。高齢者とその家族はもちろん、必ず来る老後に向けて情報をえるために、幅広い年齢層の方々に出席してほしいと主催・共催団体は呼びかけている。
問い合わせは、電話510-891-9045内線48またはE-mail:jprn@igc.orgの柏木さんまで。
JPRN、継続インターンシップ終了 ベイエリアのNPOで10ヶ月ボランティア活動
ベイエリアと東京を中心に日米のNPOセクターの人材育成を進めている非営利の教育団体、日本太平洋資料ネットワーク(JPRN)は、昨年11月から開始したサンフランシスコNPO継続インターンシップ・プログラムを終了した。今秋には、インターンを受け入れたNPOの関係者を日本に招待し、東京をはじめ全国数ヶ所で報告会を行う予定という。
継続インターンシップは、ベイエリアにある5つのNPOに日本からインターンを継続的に派遣してボランティア活動に従事させるプロジェクト。インターンを受け入れたのは、サンフランシスコのヒスパニック系労働研究所、のびる会、オークランドのパシフィック・エンバイロメント、高齢者自立センター、イーストベイNPO経営資料センターの5団体。国際交流基金日米センターの助成を受けた事業で、昨年11月から2ヶ月余りずつ、4回にわたり、各回5人ずつ、あわせて20人が参加した。
日本でNPOへの関心が高まるにつれ、アメリカのNPOでインターンを希望する人が増加。しかし、ビザや滞在費の問題もあり、長期の研修を受けるのは容易ではない。NPO側も、短期間だとインターンの指導に時間がかかるため、受け入れを積極化しにくい。このため、「特定の団体に日本からインターンを継続的に派遣することで、前任者から作業を引き継げ、インターンの作業効率や充実感が高まるとともに、受け入れ側の負担も軽減することができたと思います」とJPRNの柏木宏事務局長は語る。
プログラムでは、各回の参加者によるワークショップの開催も組み込まれていた。第1回目の参加者は、中米からの移民を対象にした労働者の権利についての説明会をミッション地区で実施。第2回は、イーストベイNPO経営資料センターの大規模な会議の一環として、日本からのインターンの意義と実績を紹介。第3回は、同時多発テロ事件以降のビザ問題についてワークショップを日本町で行った。第4回は、日系高齢者を対象に地域の高齢者サービスについての説明会を日英両語で開催した。
足掛け10ヶ月というロングランのプログラムをコーディネートした柏木事務局長は、「インターンシップやワークショップを通じて、参加者はNPOの現実や運営への理解を深めました。一方、20人の参加者によるボランティア活動は合計約3000時間、ワークショップの出席者も100人を超えました。このように、参加者と地域のNPOと人々の双方に貢献するプログラムになったと自負しています」と述べている。プログラムならびにJPRNへの問い合わせは、電話510−891−9045または電子メールでjprn@igc.orgの柏木さんまで。
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