2.サンフランシスコ・ベイエリアでの反戦運動の現状
2001年1月3日 戦争に反対する日米ネットワーク*

 

    

10)戦争に反対する日米ネットワークとAPICAWの合同デモなど、
      アジア系団体の動き

 真珠湾攻撃から60年目にあたる、12月7日金曜日に、米国サンフランシスコの日本領事館前にて、平和のための抗議行動が行われた。 この抗議行動は、日本からの渡米者で結成された「戦争に反対する日米ネットワーク」」(本部オークランド)を中心に行われた。真珠湾攻撃の日に決行した理由は、この日を暴力と戦争の「侵略の日」としてでなく、「平和の誓いの日」にしようとするのがねらいである。

 日本領事館前では、戦争に反対する日米ネットワークのメンバーを中心とした人々が、「We KnowWar and It must Stop」等のプラカードを掲げながら、シュプレヒコールをし、小泉総理大臣宛ての要請文を、今城康雄領事へ直接手渡した。要請文は集まった群集の前で日本語と英語で読み上げられ、非武力による国際紛争の解決、平和憲法の遵守、平和的解決に向けイニシアチブをとるよう日本政府に要求した。今城領事は、戦争に反対する日米ネットワークのメンバーに、「要請文を日本政府に必ず渡す」と伝えた。

 この日本領事館前での抗議行動は、AsianPacific Islander Coalition Against War(APICAW)と、Committee for Human Rights in the Philippines (CHRP)との合同による、「Tour of Shame」の一部であった。 「Tour of Shame」は、フィリピン領事館、日本領事館、国連プラザの三ヶ所を周り、真珠湾攻撃から始まったと言われている第2次大戦を経験したアジア諸国の人々が、現在の米国のテロに対する報復活動と、それに協力するアジア各国政府の対応に反対し、問題の平和的な解決を求めるのが目的であった。当日は日本、フィリピンを代表するスピーカーだけでなく、韓国やビエケスからのスピーカーと共に、世界中に配置された米軍基地の引き起こしている地元住民に対する不当な扱いを指摘し、日本の過去の加害経験を直視し、世界平和を願い、ツアーの最終地点である国連プラザまでデモを続けた。

 また、この日、日系アメリカ人の進歩的市民団体であるNOSEIが、サンタクララのモスクを訪問し、日系人の第2次大戦中の米国内での、被差別経験を踏まえ、9月11日以降、アラブ系市民やムスリムに対する同様の差別的犯罪(Hate Crime)が繰り返されてはならない、という主張を込めて、折り紙鶴を贈るイベントが行われました。(米国内で、日系、アラブ系コミュニティが交流・連帯を行ったのは初めてだと思われる。)

左)サンフランシスコ日本領事館前での行進
右)日本領事館への請願文の提出
左)サンフランシスコ日本領事館前でのアピール 右)NOSEIとムスリム・コミュニティの合同イベントでの折り紙鶴を贈るセレモニー




連絡先
日本太平洋資料ネットワーク(JPRN) 柏木 電話510‐891‐9045(ext48)
310,8th Street,Suite305,Oakland,CA94607
email: NoWarNetwork@yahoo.co.jp まで。


 

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