サンフランシスコ湾岸地域は「イノベーションのメッカ」です。人種・民族・文化的にも多様な地域で、「スチューデントパワー」や「ブラックパワー」など、60年以降のマイノリティや若者の運動がアメリカ社会を変えてきました。さらに近年では、人権や貧富の差に焦点をおいた、社会的公正の実現を目指すソーシャル・ジャスティス運動や社会起業が活発に行われ、アメリカの社会変革運動の新しい流れをつくりだしています。

今回のツアーでは、「サステナビィリティとソーシャル・ジャスティス（社会的公正の実現）を目ざした社会起業」をテーマに、グリーンビジネス、食と環境、社会変革のスピリットを感じるまちづくりの見学、女性や移民など社会的に不公正な立場におかれている人々の起業を支援するNPOなど、社会を変えるためのさまざまな取り組みを視察します。

多民族化や多様化が進み格差社会がひろがる日本。多様な価値観を受けいれ、エコロジカルな視点で、女性やマイノリティの活力を公正かつオープンにいかす社会起業の可能性を考える機会といたします。

市民運動と社会起業がさかんな、アメリカ西海岸のサンフランシスコ湾岸地域で、
社会を変革するための活発な取り組みを視察する研修です。

社会を変えたい想いをもったみなさまのご参加をおまちしています。

サンフランシスコ湾岸地域では、アメリカ最大級のNPOの経営指導組織「コンパスポイント」、社会変革財団のさきがけ「タイズ財団」、福祉系NPOのビジネスモデルを多様につくりだした「ロバーツ事業開発基金」、青少年ビジネスのさきがけ「ジュマ・ベンチャー」、インターネットを介してマイクロファンドを行う「キーヴァ」etc・・・、革新的な運動を支援する社会起業の草分け的モデルが多数誕生しています。

さらに、アメリカの食文化に革命をおこしたシェフとして知られ、“オーガニックの地産地消“を広めた「アリス・ウォーターズ」、女性の平和活動集団コードピンクの「メディア・ベンジャミン」、貧困層を含めたグリーン経済づくりを推進し、米国環境問題諮問委員会の特別顧問として任命された今話題の「ヴァン・ジョーンズ」など、アメリカの新しい流れをつくる革新的リーダーのホームグランドでもあります。

全米からあつまる環境ビジネス、NPO、コミュニティの活動家が大結集するグリーンフェスティバル。2002年にスタートし、今年で7年目となるこのイベントは、主催者のNPOが環境や社会的正義の観点からきびしくチェックし、審査をパスした社会的責任のあるビジネスのみが参加できます。アメリカのエコ・グリーンビジネスの最新動向や社会的責任投資について学んだり、社会派ミュージシャンによる生演奏やオーガニックの食事も楽しめるようになっています。別館では環境専門家や地元の活動家によるスピーチやセミナーも開催し、昨年のイベントでは、今年3月に米国環境問題諮問委員会の特別顧問として任命された、ベイエリアの環境運動家ヴァン・ジョーンズ氏（「The Green Collar Economy」の著者）も講演者の一人でした。

新移民の長期的な経済的エンパワーメントを目的とし、マイクロビジネスの起業支援と社会的責任感覚を持った起業家をインキュベートするNPO、「AnewAmerica」の創立10周年記念ディナーイベントに参加します。 会場では、アメリカでの厳しい生活や困難を乗りこえビジネスを営む新移民の起業家達によるフェアトレード商品の販売や、マイクロビジネス支援を行なうパートナー団体・企業の展示をご覧いただけます。ヒアリングではつかみにくい実際の活動の現場を自身の目で確かめ、より実践的な角度から理解するチャンスです。

社会起業を目ざす人々はベンチャーやビジネス界の“成功者“たちだけではありません。厳しい現実に立ち向かう女性、若者、新移民、低所得層の人々がアメリカの社会的成長に参加しています。このような人々の決意を実現する手助けをするNPOを訪問し、社会をリードし、社会に貢献できる人材を育てる支援ついて学びます。

候補団体（以下の中から3団体を訪問予定）

• 社会的責任感覚を持った新移民の起業家を育てるNPO
• 低所得層の女性にコープ経営による社会的責任のある清掃ビジネスの立ち上げ支援を行うNPO
• 10代の女性をエンパワーし、社会変革の担い手を育成するNPO
• 貧困層を含めたグリーン経済政策を推進するNPO　
• NPOのマーケティングや戦略コンサルテイングを行う企業
  

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