はじめてのボランティア
(東京在住・ M.S さん 大学生)
実は、参加前の私はボランティアやNPOについて、ある種の不信感を抱いていた。しかし、アメリカでは多くの人が関心をもち、気軽にボランティアをしているのを見た。アフリカ系アメリカ人の活動を支えるボランティアで、「『アフリカは貧しい』と人は良く言うけれど、私たちが搾取しなければ、本当は豊なんだよ」と言われて、目が覚めた。ミッション地区の壁画の中に、日本でも馴染みのある「見ざる・言わざる・着飾る」の3匹の猿を描いた作品を見つけた。これは「無関心」「見て見ぬ振り」・・・つまり政治や社会に対する無関心、権力の暴走を見て見ぬ振りをすることを風刺した壁画だそうだ。日本では、同じ3匹の猿が人間関係を円滑にするための無関心、見て見ぬふりを象徴するのに対し、壁画ではそれを批判する真逆の意味を持っていたことに驚いた。この旅を経て、色々なことに自発的に関心を持ち、様々なタイプのボランティアをしたくなった。
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ガツンと目覚めさせられた2週間
(東京在住・ Y.H さん NPO職員)
現状で必要とされている市民活動や資金確保の方法などを、リアルな現場で学びたくて、このプログラムに参加した。今までは自分が既に関わっているテーマ(エコや環境問題など)にしか興味が向かなかった。しかし、人生で初めて、スープキッチンでの食事配給をし、Food Justiceという考え方も学び、私が生きている世界が広がった。今までの私はカテゴリー分けをしてから、物事や社会の問題と向き合う傾向があった。しかし、このプログラムを通して、日本のレイシズム問題や、加害者としての日本に触れることもでき、ガツンと目覚めさせられた。このプログラムに参加していなかったら、目をそらしていたはずの問題に向き合う事で、今後のアクションの視野もぐっと広がった。もしかして、物事は案外シンプルなのかもしれない。お互いが枠組みを超え、手と手をとり合って大きなアクションとなり得るかもしれないとイメージできたら、勇気が湧いてきた。
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ベイエリアにきて、貧困を身近に感じた
(大阪在住・ H.K さん 大学生)
様々な気づきや色々な感情が芽生えて、まだ頭の中の整理がついていない状態ですが、ベイエリアにきて、貧困に対する捉え方が変わりました。「家がなくて食べるものもない」人々だけを指して「貧困」と言うのではない、と思うようになりました。また、お金や時間が十分になくても、自分の意識次第でいくらでもボランティアをすることができると思うようになりました。スープキッチンでのボランティアを通して、直接支援を受けている人々と関わったことが大きな経験でした。特に印象に残っているのは、「マイノリティ自身の目で見なければわからない法律の壁や差別がある」というゲストスピーカの一言です。私はその言葉を聞いて、ハッとさせられました。なぜなら、私の目から見ると、私たちの世代では(日本には)在日に対する差別はない、と思い込んでいたのです。日本に帰ったら、在日の歴史についてちゃんと勉強しょうと思いました。
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歴史の教科書には載っていない、”本当の人々の姿”を知った
(福島在住・ H.S さん 大学生)
あっという間の2週間でしたが、多くの人達が自分なりの方法や視点から社会を変えていこうとする強いパワーを感じる、とても良い経験となりました。自由行動の日はサウサリートの港に行ってみたり、お店の人と話をしながら、地域によって変わる町並みを新鮮に感じました。バークレーのウォーキングツアー後に、あらためて街を歩いてみると、はじめて気づかずに通り過ぎていた、ユニバーサル・デザインがあらゆるところに見えてきて、知るだけでこんなにも見る世界が変わるのだと実感しました。参加前は、その地域のこと、アメリカの根深い差別の歴史、NPOについてもあまり知りませんでした。周囲から聞いた話や、既に自分が持っている先入観の中から考えがちでしたが、参加後は、公には語れてこなかった、”本当の人々の姿”を少しだけ知ることができ、前より違った世界が見えてきました。自分の意識一つでこんなに変わることに驚いています。
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色々な大学から参加した仲間との出会い
(新潟在住・ H.A さん 大学生)
私は今まで、アメリカは「多文化の国で、すべての人が暮らしやすい制度の国」と思い込んでいた。しかし、社会構造としての貧困や差別など、生きづらさを感じる人が、アメリカにも沢山いると気づいた。そして、日本の現状に今まで目を向けてこなかった自分にも気づいた。私はもともと街づくりに興味があったので、バークレーで、商業的には最高の立地条件である駅前に、障がい者によるNPOの集合施設があるのを見て驚いた。そして、自分たちが住み良い街にするために、住民自らが声をあげ、自らの手で変えていく行動力を、とても羨ましく思った。また、色々な大学から参加した仲間と毎日ボランティアを行い、想像以上に良い刺激を受けた。その反面、周りと自分を比較して悩んだりもしたが、恥ずかしがらずに仲間に相談して、理解し合えたと思う。ある団体で一緒にボランティアをしたアメリカ人の中に、アルコール依存症患者のためのカウンセリングを学ぶ学校に通う人がいた。私も自分のしたいことに対して努力する志の高さを見習いたい。本当に参加してよかった。
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ボランティア体験を通して、自分にベクトルが向いてきた
(東京在住・ K.K さん NPO職員)
初めてのアメリカで、2週間で様々なコミュニティに関わった。今まで「コミュニティ」という言葉こそ使っていたが、その概念は、頭の中の雲のようだった。しかし、プログラムでの体験を通して「コミュニティ」を理解し始めた途端に視野が広がり、自分自身の偏見や、知らないことに気づいた。「弱者、マイノリティだからといって『ボランティアを受ける対象』とは限らない」というコーディネータの言葉を体感し、「私自身のコミュニティ」を問うきっかけとなった。また、ボランティア体験を通して、自分へもベクトルが向いてきた。「私が今できる事はなにか」「ゲストにどうすれば気持ちよく食事を食べてもらう事ができるか」。以前は「もっと色々なスキルを身につけなければ、社会の役には立てない」と考えていたが、字も読めて、健康な食事を撮れて、安全に休める家もある、自分の特権を改めて気がついた。権利は使うためにあるのに、理解せずに使わない人も多い。私はこのプログラムを通して、自分の権利や特権を理解し、活用できる場がわかり、自分自身を改めて肯定した。これからは出来ないという思い込みを捨て、誰かと比べるのではなく、自分が社会にどう関わっていけるのか、シンプルに考えたい。
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「アメリカらしさ」って何だろう?
(山梨在住・ R.H さん 大学生)
アメリカで過ごして感じたのは、街によって、家の作りや、人の顔、肌の色や言語など、雰囲気が違いすぎるということだ。そのため、「アメリカらしさ」というものを全くつかめなかった。教会でのゴスペル体験は自分がイメージしていた「教会」とは違い、とても楽しかった。ミッション地区の壁画ツアーでは、壁画に込められていた様々な意味を知り、過去に起こった戦争や、災害を忘れてはいけないと考えている人が沢山いることを実感した。これほど多様な人達が、なぜ一つの国を作れるのか、とても不思議に思う。終わってみれば、本当に短くて、もっとここに居たいと思える。アメリカへの興味が更に深まった。本当に充実したプログラムだったと思う。アメリカが大好きになった。
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アメリカ社会の表向きの姿と本当の姿
(大阪在住・ M.N さん 大学生)
今まで「アメリカはキレイ」と、何となく思っていたけれど、ボランティアデーの清掃ボランティアに参加して、実際はゴミが多くて、その印象がアメリカの貧困に関する印象と重なりました。湖での清掃ボランティアをしながら、アメリカ社会の表向きの姿と貧困の構造を、景色とゴミに置き換えて考えました。プログラム前半では、ボランティアのあり方や意味に触れました。ボディランゲージ一つにしても、コミュニケーションの難しさと同時に、人との関わり方について、自分の行動を振り返ることができました。また、配食ボランティアを通して受益者の方と接して、貧困を自分の身近に感じ、社会構造を改めて見つめ直すことの大切さを知りました。このプログラムをとして、アメリカ社会を目の当たりにして、いかに自分が「イメージ」という名前のステレオタイプに頼っていたか、また、目に見えにくいものに気づいていなかったかがわかりました。日本に帰ってからも、世界市民として、私が出来る事をみつけていきたいと思います。
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自分を解放して、迷わず進む精神を学んだ
(東京在住・ K.N さん NPO職員)
毎日が新鮮。毎日が発見。そんな2週間でした。多様な背景を持つ人々が、自分らしく暮らす権利を得る闘いを続けてきたベイエリアで、私も自分を解放して、迷わず進む精神を学んだと思います。前半の1週間は、見たこと、感じたことを、素直に自分の中に取り入れる時間にしたいと思い、活動に望みました。ある団体は、何十年も食事配給を続け、別の団体ではホームレス経験者が耕作や調理方法を習う職業訓練プログラムを行う。バークレーのウォーキングツアーでは、Free Speech精神と、地域住民が権利を勝ち取るまでの真実と歴史を街の中にみました。今まで諦めていたことについても、必ず解決策があることを学んだので、私も同じ人間として、日本人の生きる力を信じたい、と強く感じています。私が働くNPOの活動でも、チームの一員として、私自身として、できることを見つけ、コミュニティに必要とされているものを創りだす方法を模索したいです。
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忘れてはいけない感情や衝撃の2週間
(長崎在住・ K.H さん 大学生)
はじめの1週間は、日本とアメリカの文化や生活環境の違いに気がついた。日本での「当たり前」がアメリカでは珍しい。また、逆にアメリカではごく普通のことが、日頃日本で生活する私にとっては、すごく異様であるかのように映ることもあった。例えば、日本で生活している時は滅多に見なかったホームレスの人も、サンフランシスコでは、ごく当たり前のように街のあらゆるところにいた。途上国だけの問題と思っていた貧困が、アメリカにも存在するのは大きな衝撃だった。プログラム後半になると、NPOやボランティアに対する考えが少し変化した。教会で食事提供したことがきっかけで、(ごく普通に見える)一般市民と貧困は隣り合わせであるそ再確認した。今までは、ボランティア活動を既に行っている団体に協力することでしか、問題は解決できないと思っていた。また、私自身が何不自由なく暮らしているからには、困っている人をサポートする義務があるのではないかと思っていた。しかし、次第にボランティア活動という枠組みに限らず、貧困や生活弱者を産み出さない社会構造作りこそ大切だと思うようになった。プログラムを通して、これまでの人生で見たことも、聞いたこともないような、忘れてはいけない感情や衝撃を受けた。これからの人生において、この経験を活かしたい。私自身の日頃の生活を考え直し、人に惑わされずに、自分の意志や考えを持って生きていきたいと思う。
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アメリカの社会変革運動の原点を見て、自分に自信がついた
(東京在住・ R.O さん NPO職員)
NPOでのボランティア体験にしろ、待ち歩きのツアーでも、ボランティア活動の中に、他のツアーや自分一人の旅行では絶対に見えてこなかったものが見えました。今まで漠然とアメリカニ対して抱いていたイメージが変わり、ボランティア体験を通して、それぞれの地域や自治体の現実的な姿、問題点、当事者意識のありさま等を学ぶ事ができました。そして、一つ一つ向き合って問題解決策を考え、実践していくNPOによる社会変革の根っこの部分を見られたと感じました。例えば、植樹ボランティアでは、単に緑を増やすことを超えたコミュニティづくり、一本一本の木と隣接住民との関わり、つながりを感じました。この14日間で、自分の考えを整理し、相手を認めること、自分を認めること、同じく受け入れ、受け入れられることを体験し、さらに「自分は自分でいいんだ」「自分も社会に貢献できるんだ」という感覚を得られました。
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差別を無くしていこう!というコミュニティの心意気に感動
(京都在住・ A.H さん 大学生)
「自分たちで自分たちの社会を変える」という意識を、ありとあらゆる場所に感じた。例えば、今のアメリカ社会には、まだまだ人種差別などがある。しかし、人種も性別も関係なく、共にゴスオペルを歌い、差別を無くしていこうという心意気と人の営みを感じて、とても感動した。バークレーのウォーキングツアーでも、差別との闘いがまちづくりの中に現れていて、とても印象的だった。また、ボランティアの一環で日本語を教えていたとき、学生たちから「知的好奇心」の素晴らしさを学んだ。中には「関西弁を知りたい」という子までいたぐらいだ。この14日間、私にとっては「知的好奇心」こそが、一貫したテーマとなった。アメリカで草の根のNPO運営携わる人の話を聞く熱血NPOアカデミーでも、日本社会、差別、NPO似ついて考える時、「なぜ?」「どうして?」と疑問を持つことが現代社会に潜む課題を発見することにつながると感じた。
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市民の意識の高さを感じられる、個性的な町、バークレー
(札幌在住・ C.M さん 大学生)
オーガニック食品の店や、地元の小さ商店が多く、大企業によるチェーン店を受け入れない市政が反映していた。「どこに行っても同じ」でない、「個性的」な社会づくりが可能であり、その市民の意識の高さをバークレーのウォーキングツアーやオリエンテーション講座で学んだ。行政を安易に信用せず、また「こうして欲しい」という想いだけでなく、どうすればその”想い”が通るのか、調べ、具体的な事を提案する。つまり、自治体や行政が動かざるを得ない状況を市民が戦略的に作っている、ということだ。また、ボランティア活動についての意識も、たとえきっかけが「つきあい」や「頼まれたから」でも、ちゃんと責任をもって関わるという姿勢や体制ができている。そして、ボランティアの種類も多く、自分の得意分野を活かせるような選択肢がある。また、ある時は、スープキッチンの配膳ボランティアのコーディネーターから、「今日みたいな月末(給料日前)は忙しいですよ」との一言で、今日を暮らして行くぎりぎりの生活水準の人の多さや現実を一段と身近に気づかされた。熱血NPOアカデミーでは、日本社会の「一般的な歴史(日本史)」と「差別の歴史」との比較から、自分が今まで思っても見なかった考えがあることを感じた。自分の意志をしっかりと持ちつつも、多方面から物事を見られるようになりたい。
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14日間の体験で学んだことは、「中身」を知ること
(京都在住・ S.K さん 大学生)
この14日間の体験で学んだ事は、「見た目」ではんく、「中身」を知ること。それは、自分が見た事を、表面的にすぐに解釈しょうとするよりも、拝啓にあるもの、「どうしてこうなったか」という理由など、もっともっと深く知る事が、いかに大切かということだ。例えば、ミッション地区の壁画ツアーでは、一枚一枚の壁画に込められた意味や歴史的な背景を知ったし、別の日にバークレーの街歩きで、街中に工夫して散りばめられた障害者自立生活運動、公民権運動、学生運動の背景を肌で感じた。週末に植樹のボランティアをしたときには、子ども達やお年寄りの方と交流しながら、社会を変えようとするNPOと地域のつながりを「生」で見て、参加できた。
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社会を変える小さな力の一つになっていきたい
(東京在住・ S.Y さん 会社員)
先進的であること、世の中を変えることは大変だけれど、すぐ身近なところに希望を見つけて、私はとても勇気づけられた。そして、同時に、それまで自分には見えてこなかったこと、関心を持たず考えてこなかったことも多かったと気づいた。バークレーのウォーキングツアーに、自転車を利用しやすいまちづくり、実際自転車に乗っている人の多さ、あるいは、障がい者でも使いやすい傾斜のある道路が採用されていることなどに驚いた。これは、30年以上の間、市民が自分達の権利を行動によって勝ち得てきた証しであり、社会や自分達のコミュニティの問題をよくみて、自ら関心をもってこその”まちづくり”である。別の日にミッション地区を歩いた時は、壁画の中に表現されたコミュニティの思い、社会の状況が力強く心へ訴えてきた。地域の文化と誇りを受け継ぎ、表現することは、自分を受け入れ、他者への理解につながっていくだろう。そして、訪問先のNPOスタッフは、まだ慣れていない私たちのようなボランティアを適切に助けてくれた。共に参加しているボランティアたちの、楽しみながらも、しっかり手を動かす姿勢とチームワークに混ざりながら、今自分がしている作業を必要とする厳し現実について、自分には何ができるかと考た。今まで怖かったことや、失敗したことでも、周りとコミュニケーションを取りながら関われば、考え方自体を変えていけるのではないか。日本に帰ったら、自分から情報を探して、参加することで、社会を変える小さな力の一つになっていきたいと思う。
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自分には見えていなかったマイノリティの世界を知る
(東京在住・ M.M さん 大学生)
最初に体験したのは、ファーマーズマーケットでの調理販売ボランティア。緊張したけれど、接客をしながら、地元の人々の気さくなところを直接肌で感じられて楽しかったです。そして、サンフランシスコ公立高校の日本語クラスでのボランティアでは、自分達が日本の学校の授業で習ってきた「英語」とは全く違った学び方をしていた。生徒達が、実用的な「外国語」としての日本語を、日本に対する興味、関わりを持って学んでいることに驚いた。最終日に、貧困家庭や地域の団体に配る食材仕分けボランティアをした時、倉庫いっぱいの山のような量の食べ物を目の当たりにした。これが一ヶ月に配布されると聞いて、直接食事を提供する作業でないけれど、今自分が詰めたものを必要としている人の立場や状況を考える事ができた。これまでの自分には見えていなかったマイノリティの世界を知り、自分とは異なる立場にある人の事を実際に感じられる体験をした。
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アメリカでは、普通の人がリラックスした雰囲気や理由でボランティアに参加している
(横浜在住・ N.W さん 大学生)
ボランティアに対する意識に大きな変化がありました。日本でボランティアやっているというと、聖人、君子のような人のように見られ、相当な心構え、志がないとできないものだと思っていましたが、アメリカでは、普通の人がリラックスした雰囲気や理由でボランティアに参加している姿に感銘を受けました。ミュージアムのボランティアでは、想像していたよりボランティアの時間が短いように感じましたが、遊びながらボランティアができたこと、またアメリカの人々のボランティアの姿勢から学ぶ事も多く、日本のようにストイックに人のために何かをしなければ!と身構えるのではなく、気軽に楽しく参加できたのがよかったです。これも自分の意識の持ちようだと思いました。
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観光に来ただけだったらホームレスの人がいた、という感想で終わっていたかも
( 広島在住 K.W さん 大学生)
今思うと…あっという間の2週間だった。でも一日一日の内容は濃く、大変充実していた。毎日、何かを感じ、考えさせられた。日曜日はゴスペルに行き、アメリカの明るくすてきなところが見れた。その後ゴールデンゲートパークに行き、そこでもすばらしい自然と人々に出会うことができた。昨日はホームレスの人々へ食事を配給するボランティアをした。私はこの2週間で、ただ観光に来ただけでは知り得なかったことが知れて本当に良かった。観光に来ただけだったらホームレスの人がいた、という感想で終わっていたかもしれない。この2週間本当にすばらしかった。私の初のアメリカがここバークレイでNPOの盛んなサンフランシスコでよかった。
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「僕のメンターになってくれる?」と一人の男の子が言ってくれた事は、絶対忘れない
( 東京在住 H.Tさん 大学生)
黒人コミュニティにおいて、地元ボランティアメンバーのジェシカともう一人の男の子の置かれていた境遇に、当初は気付かなかった。一見すると、普通の生活を送っているかのように思えたが、後に事実を知り心が痛くなった。辛い状況にありながらも、それを感じさせない気力を感じることができた。いつも比較的恵まれた環境で生活をしてきた自分と、それに浸っていた自分が少し情けなく思えたと共に、彼女たちから大きなエネルギーをもらえた。僕たちが太平洋の向こう側の日本からやって来て、彼らの団体を支援するということが、もしかしたら彼女たちにも何らかの刺激を与えたかもしれない。相互に与え、そして受け取るという、草の根の交流は、ボランティア活動において重要なことだと思った。僕たちが基金調達した額は微々たるものだが、それが将来何かの形で実を結ぶことを願う。10日に行った教会系NPOでの活動は素晴らしかった。多種多様、本当にいろいろな人々が集まっていたし、多くの人がこの無料の食事を頼りに生活しているのだな、と強く感じた。その後の、Youth
Centerでのボランティアは、僕にとって一生忘れられない体験だったと思う。家庭生活にあらゆる問題を持った子供たちが、人種を問わず集まって時間を過ごしている姿に、「多様性」という意味を実感した。子供たちが、僕たちに最初からよくなついてくれたことが嬉しかった。会ったばかりなのに、また明日も来てよ、と言ってくれた。「僕のメンターになってくれる?」と一人の男の子が言ってくれた事は、絶対忘れない。
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私が本当に進みたい道は何?って自分に聞いてみたかった
( 広島在住 K.Y さん 大学生)
今回このプログラムに参加することで、私は、私自身をもう一度客観的に見て見たかったのかもしれない。もちろんボランティア、NPO等にもすごく関心はあったけど、少し立ち止まって、私が本当に進みたい道は何?って自分に聞いてみたかった。でもこの旅はそれ以上に自分が何に関心を持ち、自分がどういったタイプで、どんな場所が心地よいのか気付かせてくれた。これからも私はNPO、NGO、ボランティア等の活動にたずさわっていきたい。まだその道はクリアではないけど、手探りでいろいろな活動に参加して、自分に合った活動を見つけていきたいと思う。とりあえず、日本に帰ったら、ハングリー精神でいろいろなNGO、NPO団体を訪ねてみようと思う。今までのやり方でうまくいかなくても、違った方法で自分をアピールしていこうと思った。又、はじめからスタッフとしてではなくとも、インターンやボランティアとしてでも、関心を持ってやっていれば、もしかしたらいい道が開けるかもしれないし。まだまだ当分手探りの状況が続くと思うけどあきらめずに頑張ろう。
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“こうしたい!ああしたい!”という強い欲望が伴った行動は、やがて大きな力になる
( 東京在住 M.Oさん 公務員)
人それぞれが持っている欲求は違くとも、皆その欲求を満たすために行動を起こしているということが、具体的な活動を一緒に経験し、話を直接聴くことによって体感できたことが今回の大きな収穫である。“こうあればいいなぁ、、、”という願望ではなく、“こうしたい!ああしたい!”という強い欲望が伴った行動は、やがて大きな力になるという例を沢山みさせていただいた。そういった人間の行動原理の他に、人がいかに周囲の環境に左右されて生活しているかということも再認識させてくれるいい機会になった。“自分が自分のままでいい“という意識がこれまで以上に強いものになった。
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多様なアメリカ社会の中に根付いているNPOにひとつの道
( 東京在住 S.K さん 大学生)
様々の団体の様々な動きや考え方を知ることができて、大変参考になりました。私は、今週の目標に「人にスポットをあてる」と言っていたと思いますが、それを実行するために、Motivationを聞くようにしました。社会変革を目指すNPOでボランティアする人は「運命だ」と、週末ボランティアの人は「自分が何かしたい」「友達がいるから」「楽しいから」と、スープキッチンの人は「飢えている人を助けたい」というふうに言っていました。他にも、いくつかの質問を通してNPOという組織と、NPOに関わる人のつながりがわかったと思います。多様なアメリカ社会の中に根付いているNPOにひとつの道があって、その中で皆必死に働いているのだと感じました。また、ボランティアを通して、人々と触れ合うことの楽しさを再び感じました。ただ単に誰かにやってあげているというのではなく、楽しみながらやっているのだと思いました。
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自分がそこにいて、笑顔で何かの役に立てればいいな
( 神奈川在住 Y.S さん 大学生)
今週は、私が最も楽しみにしていた食事提供のボランティアがあった。食事配膳のお手伝いをしたが、私は配膳の手際が悪く、担当の人から違うセクションをやるよう言われた。私は自分で仕事を見つけ、他の地元のボランティアの人がやっている姿を真似て、食べ終わったプレートを受け取ったり、水のおかわりをする仕事を行った。その際、日本で接客のアルバイトをしていたので、何の抵抗もなく、すべての人をお客様だと思い、仕事をしていた。笑顔も忘れずに、相手が「Thank you」を言おうが言わまいが関係なく、とても楽しく仕事ができた。私には、ホームレスの人に奉仕するボランティアをしているというよりは、自分がそこにいて、笑顔で何かの役に立てればいいな、という感じで、変な特別意識を持たずにボランティアをできたのが、このスープキッチンでのボランティアであ った。日曜日は教会のゴスペルミサに参加した。ニューヨークで見たゴスペルとは違った。まさに、映画「天使にラブソングを」の世界であった。
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“自由の国アメリカ”と言うけど、それは多くの差別との闘いによって成し遂げられていることがわかった
( 滋賀在住 R.Kさん 大学生)
ゲストスピーカの話が印象に残っている。 私は大学で黒人文学を勉強しているが、在日のアイデンティティをもつスピーカの「差別は受ける者にしかわからない」の言葉で、在日も黒人も皆同じなんだと思えた。 在日の人たちに対して、私は全く差別の意識等持っていなかったし、もうそんな古い考えを持った人は「ほぼいない」と思い、問題は昔の日本人がしてきた事に対してのことだけだと思っていたけれど、そうではなく、在日の人は様々な権利が与えられていないということを知り、とても問題に感じた。語られない歴史の中にも多くの犠牲があるのだと思った。“自由の国アメリカ”と言うけど、それは多くの差別との闘いによって成し遂げられていることがわかった。また、今まで普通だと思っていた日本の生活や文化が実はそうではなく、世界には様々な文化や生活があるんだということをボランティアを通しても体感することができた。もっと世界に出て、じぶんの視野を広げたい。
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将来の方向性を決めるのに重要な時期である20代前半の人達と参加したこのプログラム
( 京都在住 A.I さん 大学院生)
2週間に渡るJPRNのプログラムもいよいよ終わりを迎えようとしている。「自分たちの人生をどう過ごしてゆくか」という方向性を決めるのに重要な時期である20代前半の人達と参加したこのプログラムは、私に様々な刺激を与えてくれた。モチベーションは様々でも、皆、社会に対して自分が何ができるのか、何をすべきなのかを深く考えた上でNPOに対して興味をよせ、行動を起こしているという印象を現地のNPO職員や、このプログラムの参加者を見ていて感じた。
今後の日本において、いや、全世界の社会においてすら、最も必要とされているのは、そういったベクトルの思想だと私は思う。それを口で説明するのは難しいかもしれないが、より皆が暮らしやすい社会を築いてゆくために、小さくとも自分ができることをしてゆこう、というようなことだと思う。私ができる小さなことも、日本に帰って具体的な行動として起こしてゆきたい。
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「気づく」ということに、何かピンと感じるものがありました
( 東京在住 K.F さん 無職)
この2週間は中身がすごく濃く感じました。というのも、当初の私は“ボランティア体験”という、軽
く作業して楽しめばいい!という気持ちで参加したからです。なぜ、いま食事を提供しているのか?なぜ、食べ残すのか?ひとつひとつの意味を知る事ができました。また、「気づく」ということに、何かピンと感じるものがありました。自分で気がつかないと見えてこないし、全てが流れてしまう。気づくことって、自分のモーチベーションというか、心構え一つでこんなにも大きく違うんだなと思いました。なので、毎日がカルチャーショックのような、自分のいた世界というか、見てきたものは小さかったんだなと、良い意味で刺激になりました。この14日間は確実に僕の心の中に残っているし、これから先の中で、ひとつひとつのプログラムの体験が自分の中でまとまっていくと思います。当面は、ここでの体験を自分の意識改革にいかしたいです。そして、ボランティアの内容(食事をくばったとか)ではなく、「何故やっているのか」「そこには何かあったか」等、気づくことの大切さ、信念、理想を色々な人に伝えてゆきます。
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アメリカで触れた文化の多様性と人々の生き方の多様性
( 石川在住 C.I さん 大学生)
“自分が自分のままでいい”“人生楽しまなければ”、そんな気持ちになったのは教会でのゴスペルを聴いた時でした。バークレーやサンフランシスコの町を歩いていて、本当にいろんな格好、人種、バックグランドを持った人たちに出会いましたが、それぞれがどんな状況におかれていても、ありのままに楽しく生きているという点で共通しているのではないか、そして自分も少し見習いたいと思うようになりました。それぞれのテーマについて、様々なプログラムが用意されていて、とても良い経験になりました。特に、アメリカのベイエリア地域、バークレーで過ごしたことで、アメリカ文化の多様さを肌で感じることができ、貴重な体験でした。このアメリカで触れた文化の多様性と人々の生き方の多様性は、日本での狭い世界しか知らない自分の人生に影響を与えたと思いますし、そこで感じたことを他者への理解や多角的な視野で物事を捉えることに活かしていきたいと思います。
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何も分からないまま空港に着き、シャトルバンでバークレーにやってきた
(東京在住 H.H さん 会社員)
プログラムを終えてみて、短期間ではありましたが、充実した毎日を送ることができたと満足感でいっぱいです。何も分からないまま空港に着き、シャトルバンでバークレーにやってきたところから始まり、たくさんのボランティア、仲間との交流を深めることができました。すごく意外に思ったのは、治安の良さです。人通りが無い場所や夜を除いてはバークレーは過ごしやすい街ですし、宿舎も想像していたよりも快適でした。印象に残っているボランティアは、週末ボランティアの出店の販売でのことです。ボランティア自体楽しかったということもありましたが、責任者のビルさん(この人もボランティア)が一人で全ての指示を出し、休む間もなく働く姿に、「何故、彼はここまで自分を犠牲にしてボランティアができるのだろう」かと、疑問が浮かびました。ここにまた文化の違いを感じざるをえませんでしたし、私個人が日本人からの視点でのみしか周りを見ていなかったことがわかりました。まだまだ狭い心を持ったままなんだと痛感しています。また、仲間との交流も印象に残りました。歳は離れてますが、それぞれの考えを聞くこともできたし、良い刺激になりました。毎日の生活をもっと大事にし、仕事や私生活など全てにおいて、大きな考えを持って臨みたいと思っています。
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どの団体も簡単には達成できないミッションに立ち向かっています
( 横浜在住 S.Aさん 大学生)
アメリカのNPOやボランティア活動をしている人の力強さを学んだような気がします。活動のゴールは団体によって違うけど、どの団体も簡単には達成できないミッションに立ち向かっています。私は、その目に見えにくい部分の闘い(本人の中での葛藤も含めて)に対する力強さを感じました。また、アメリカから日本のボランティア感覚や行政、政策などを見てみると、離れて初めて「そういえばそうだな」と思う事が沢山ありました。教育にしても、社会構造にしても、これまで疑問に思わなかったことにも気づきました。また、ベイエリアの多様性を受け入れる、認めるというところで「周囲の人がそう望むから」とか、「こうでなくてはいけないから」とかを決めつけないで、自分らしくいようと思いました。日本にいる時はよく人から「変わってるね」と言われ、気になっていましたが、これからはそれが長所だと思えると思います。
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初めての一人での海外、初めてのアメリカにとても感動した
( 東京在住 S.Kさん 大学生)
初めての1人での海外。そして、初めてのアメリカにとても感動した。空港からバン宿舎に着いた時は本当にうれしかった。日本と違う空気、そして様々な人々・・・。3日間程経つと、英語の感覚を多少なり思い出し、少しずつ買い物やレストランでの支払いをスムーズに行えるようになった。終末はストリートを歩き、大学と映画館に行った。ストリートは日本よりも古びた感じのお店がいくつもならんでいて、出店がでている。食事・物共に量の割には安いのだが、私としては、そんなに多くいらないので、そういった点で日本人には不便だなと感じた。大学は広かった。多くの学生が芝生でくつろいでいた。Main Libraryにいったらパソコンの設備が良いと感じた。日本に比べて、学生の勉強している姿が多く見られた気がした。映画館は英語だけのhearingは少し辛かった。しかし、なんとなくだが、分かって良かった。今週を通して感じたことは、英語をしゃべろうとすることが必要なのだと感じた。そして、ストリートが段差無く作られていたこと、車椅子に乗った人が一人でストリートを通行していたことなど、特にNPO的な存在を感じることができた。
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人々の意識の強さが伝わってきて
( 札幌在住 K.S さん 大学生)
ボランティア活動やウォーキングツアーを通して、さまざまな事を感じることができた週でした。まず、ボランティア体験。本や話に聞くより、体験してみて、より明確に活動内容やMission、人々の意識の強さが伝わってきて、短い時間でしたが、私も一員となって真剣に取り組むことができました。ウォーキングツアーでは、本当にあちこち身近にNPOが存在し、地域にとけこんで活動していることに驚いたとともに、そこで活動する人はもちろん、町全体からもパワーがあふれているなあと感じ、それを受けて、自分も何か新しいことを始めてみたくなりました。この町(Berkeley)からさまざまな運動が起こったのも、うなづけました。
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どうやら私は、ボランティアの”コツ”がわかった感じがする
( 東京在住 E.Mさん フリータ)
フードバンクでのボランティアでは、ウエアハウスでの食品の箱詰めや棚卸しという、一見単純な仕事だったけれども、私的にはなかなか楽しかった。これに気がつかない人もいるようだが、どうやら私は、ボランティアの”コツ”がわかった感じがする。英語やアメリカ文化に興味があるので、色々な食品のパッケージを読みながら振り分けるのが面白かったし、休憩の時には、アクティブイングリッシュの時に習ったフレーズを使ってアメリカ人のボランティアにも話しかけてみた。自分次第でいくらでも楽しくなる。こちらも新しいことを学び体験することができ、相手(団体)にも喜んでもらえるという点がボランティアの醍醐味ではないだろうか。日本でも自然な形でのボランティア精神が家族や地域社会、学校や職場で復活していけば、もっと住みやすい国になると思う。生活面では、参加メンバーとも大分親しくなり、外食が楽しみで、これまでに8ヶ国の料理を一緒に味わった。宿舎では宿泊している人たちとfree talkをしたりと、英語が使える場がもてて楽しい。昨日は中国人の男性と話したが、隣国なのにお互いの国のことは結構知らないことに改めて気づかされ、これからもっと色んな人に触れ合って、世界観を広げていきたいと思う。
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自分たちが植えた花が残っているので「記念」が残せたような気がして嬉しかった
( 大阪在住 Y.Hさん 大学生)
サンフランシスコの 観光地で野生の生息地を掃除し花を植えるボランティアでは、絶対に個人では体験できないし、存在も普通だったら知らないまま観光で終わってしまいそうだったので、特によかった。自分たちが植えた花が残っているので「記念」が残せたような気がして嬉しかった。 食事の配給では、日本でアルバイトをしているように配膳をお手伝いしたが、食事を求めてくる人たちは、日本でアルバイトをしていて接客するお客さんと比べるとかなり異なっていた。食事をもらうことに対して、とても感謝していたり、余っていたもの(食べ残し)は必ず人の分まで持って帰っていたり、様々なひとたちの人間模様を垣間みることができ、印象に残っている。一緒にこのプログラムに参加した人たち、JPRNの人たち、宿舎に泊まっている人たちなど、様々な人たちと交流できて、とても楽しかった。
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少しでも役に立ったのかなと充実感でいっぱいになりました
(名古屋在住 S.N さん 大学生)
お年寄りの方々に食事を配るのは日本にもあるけれど、低所得者やホームレスの人への配給は初めてだったし、人の多さに驚きました。自分が渡した食事を目の前で食べているのを見て、少しでも役に立ったのかなと充実感でいっぱいになりました。プログラムに参加する前はボランティアにあまり興味・関心がないし、「やらなくていいならやりたくない」と正直思っていましたが、アメリカのような自分のためにもなるGive and Takeな関係でできるのなら、ボランティアをしたいと思うようになりました。また、自分達の将来の社会について、もっと様々な角度から見つめて、考えていかなければならないと感じました。ゴスペル体験も楽しかったです。ゴスペルと聞くと、黒人の方を思い出すけど、今回見れたのは本当に色々な人が参加していて、それがすごく印象的でした。すごい迫力でした。ゲストスピーカの話では、外から見た日本を知ることができる貴重な体験でした。
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やはり「アメリカはNPO先進国だ」
( つくば在住 Y.Tさん 大学生)
プログラムが始まり、今日まであっという間にすぎてしまったという感じである。これまでの4日間で得た情報・発見・考えたことをノートに箇条書きにしてみたが、ノートにびっしりと書かれ、自分がどれほど様々なことと学べたかがわかった。その中でいくつか心に残った印象的なことを取り上げてみる。日本との違いという点において、ひとつ大きなことは、アメリカでは何か問題や必要性がまずそこにあって、それを解決・達成するために組織が出来、充実した活動をするために資金調達の手段が生まれていき、NPOが形づくられていくのに対し、日本でもある程度そういう順序だが、NPO法が制定されて以来、「NPO」という概念が一人歩きし、NPOといっても中身が充実していなかったり、資金調達が出来なかったりという現象が見られる。それは政府の姿勢、法の問題、周りの環境、認識に加え、NPO当事者の考え方、知識量に大きく依存すると思う。今週最も感じたこと、それはやはり「アメリカはNPO先進国だ」ということ。これほど多くのNPOが活動しているのは驚きであった。また、アメリカのNPOの良い点は、行政に働きかけるアプローチである。「政府はやってくれないから放っておく」ではなく、「政府にやらせよう。一緒にやろう」という姿勢が日本のNPOにも必要だと思った。
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"違い"を受け入れる
( 京都在住 M.I さん 大学生)
私がこのプログラムで得た一番のものは、"違い"を受け入れるということです。帰国してからも自分も他人も「いろいろあっていい」をキーワードにして関わったり、将来の選択をする時には自分の中にいくつも選択肢を持って、選べるようにしたいです。特別な体験としては、ゴスペルです。最初ゴスペル体験に行った時は実はとても居心地が悪かったです。知らない人と手をつないだり、ハグしたり、熱の入ったスピーチにかなり馴染めませんでした。その人たちと自分とのつながりが感じられなかったからです。でも、そんな気持ちのまま日本に帰りたくなかったので、もう1回行きました。2回目は結構気合いを入れて行ったせいか、リラックスできて、とても素晴らしい日曜日の朝になりました。生活の中にこの教会があったら、毎週のように通いたいくらいに楽しめました。ボランティア体験では、黒人コミュニティの活動に携わる白人のボランティアの人が、活動を始めた理由に「現実を知ったら無視できないんだ」といっていたのが衝撃的でした。また、食事提供のボランティアでは、「一人暮らしで家にずっといたくない」と言っていたシニア、「以前はここで食事をもらっていた側だけど、今は提供する側」という方もいて、ボランティアに至った理由の多様性が印象に残っています。
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不安も自然と積極的に活動するための原動力へと変わった
( 静岡在住 K.Uさん 大学生)
"NPOに関しての知識は「ない」に等しい"という状態でここまで来て、初めは内心かなりの不安でいっぱいであったが、実際にメンバーと合流し、彼らと共に活動してみると、その不安も自然と積極的に活動するための原動力へと変わった。ボランティア活動に関しては、水曜日に伺ったFood Bankもそうであるが、右も左も分からない私たちに(特に私は英語が得意でないので)そこで活動されている方々は、丁寧に作業内容を教えて下さったり、団体についての説明をしてくださり、とても嬉しく思った。また、ウォーキングツアーでは、バークレイを見てまわり、初めて知るもの見るものというものばかりで驚いた。これからは、これらの吸収したものが、「体験した」だけに留まることのないように、さらに自分なりに学んだことを深めていきたいと思う。
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みんながただ存在しているだけでなく、よりよく生きていくために闘ってる
( 栃木在住 K.S さん 大学生)
ボランティア基礎講座とゲストコーナーは、おもしろい話を聞くことができ、とてもよかったです。特に多様性を受け入れるのは、弱者を助けるというきれい事だけでなく、移民の力を無視できなくなったから、という見方もあるというのは、今後の日本社会(もちろん世界も)を考えていく上で重要だと思います。それと、ベイエリアはアメリカの中でも特殊だという指摘。ウォーキングツアーで知ったようなエネルギーが、アメリカ中のものでは決してないということはよく覚えておかなくては、と思いました。ウォーキングツアーで、バークレーの社会背景を聞いて、みんながただ存在しているだけでなく、よりよく生きていくために闘ってるなあ、と思いました。私達が参加したボランティアは仕事も楽しいですが、働いている人達は日頃どんなことをしているのか気になりました。魅力的な人達ばかりでした。
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観光旅行で街を歩いているだけでは気づかないようなことが分かった
( 東京在住 K.U さん 大学生)
今回ボランティア体験ツアーに参加したのは、NPOのボランティア活動が活発にあるいは積極的に行われているか、ということを実際の経験を通して学んでみたかった、というのが第一の理由だと思う。実際にサンフランシスコでのボランティアを体験して驚いたことは、日本のボランティアと違い、いろいろな地域から様々な学生、社会人の方々が、ボランティアに参加されていて、規模・スケールが大きく、柔軟性に富んでいて、アメリカという国の大きさを感じた。また、日本のボランティア活動では気がつかなかったが、アメリカではそれぞれ皆信念を持ってNPOの活動に貢献していると感じた。バークレイのウォーキングツアーでは、NPO、企業、一般市民が街中で深く関わっている、ということを学び、観光旅行で街を歩いているだけでは気づかないようなことが分かった。
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多くの人々がボランティアに対して関心を持って活動している
( 別府在住 R.Oさん 大学生)
アメリカに着いてからの1週間は、とても短いものだった。毎日の体験の一つ一つが大変興味深く、一日が終わるのもあっという間であった。いろいろな場所に行き、また、ボランティアに参加して一番印象に残っていることは、たいへん多くの人々がボランティアに 対して関心を持って活動しているということであった。私は、日本のボランティア活動にそう頻繁に参加しているわけではないので断言はできないが、ボランティアに参加している人の意識は(多少は劣っている人もいるかもしれないが)あまり、差は無いと思った。しかし、アメリカと日本とでは、ボランティアに関心を持っている人、そしてそれに参加している人の人数に、歴然とした差があったように思えた。後半も、いくつかの団体のボランティアに参加するが、それを通して、なぜ、そうなのかということを感じたいと思う。
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とにかくやってみる、やってみなくちゃわからない
( 茨城在住 Y.Tさん 大学生)
私はボランティア活動をしたことがなかった。正確に言うと、ボランティアをしようという意識で活動したことがなかった。というのは、NPOに関わっている間、食事代を出していただいたり、交通費は出ても報酬はまったくもらっていなかったのである。その中でなぜ続けていたのか、というと、やはり同じ「何かしたい、誰かのために役立ちたい」と思う人々と、様々な出会いや体験をしていくことが、私にとってお金以上に有意義だったからだ。今回色々なところでボランティアをして、そこで働く人たちの気持ちと、私がNPO活動をやっていた理由は同じだったんだろうということに気づいた。みな様々な動機と問題意識を持って活動している。それはボランティアだけでなく、NPO職員もそう。だけど動機や問題意識があり、それらをきっかけとして活動に参加している、というのは共通していた。そして私も例外ではないのだ。プログラム担当者が言った、「とにかくやってみる。やってみなくちゃわからない」ということ。それを実践している人々がこの地にはたくさんいた。そしてそれを受ける人々も、受け入れようとする社会も。何がNPOを支えているか・・・それはやっぱり「人」なんだと。そう感じた2週間だった。
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今回「これがアメリカの歴史だ!」というものが見れたと思う
( 埼玉在住 Y.K さん 大学生)
私の人生において大きな意味をもつ2週間だった。まず、ボランティア基礎講座においては、私達に考え、意見を述べる機会を与えてくださったことが、私にとって、とても良い経験だった。どんどん考え方や視野が広がっていくように感じた。そして、ボランティア先やウォーキングツアーではバークレーの魅力を強く感じた。アメリカの中でもかなり活動的な、特殊な地域なのだろうと思わせる所だ。エネルギーを与えられたような気分だった。あちこちにNPOが点在する街になるまでの人々の長い努力を肌で感じることができる。“アメリカは若い国”というイメージがあり、あまりアメリカの歴史を意識したことはなかったが、今回「これがアメリカの歴史だ!」というものが見れたと思う。しかし、今なお根強く残る社会問題を見過ごすわけにはいかない。そして、それはアメリカだけの問題ではない。日本にも共通する問題点は多くあると頭にたたきこむきっかけになった。 人を助けたい」だけがボランティアなのではなく、一人一人が働く動機や自分のミッションを明確にすることが大切だと思った。私は今回出会ったすばらしい人々とは国籍、性格、年代、能力、置かれている立場、全て違う。だから同じことができるわけがない。しかし、私が社会に対してできることは必ずあり、それを行う方法はたくさんあるのだ、と自信が持てた。
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